Good Life Journal

日常生活における「疑問?」を「確信!」へ

「批判=攻撃ではない。批判=情報」なんです。批判を聞き逃さないことが情報収集では一番大切。

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新聞に載っている情報は批判するというより吸収するもので、テレビなどのニュースも、はじめから間違いがあると疑ってかかるという空気は、まだ日本では薄そうです。

日本の全国紙とアメリカのニューヨークタイムズにおいて、過去の紙面の掲載情報に誤りがあったことを伝える訂正記事の量を比べたところ、多くの日本の新聞の訂正記事は1か月あたり10本前後にとどまりますが、ニューヨークタイムズでは1日あたり10本前後が掲載されていて、つまりその差は30倍だったという報告があります。

ニューヨークタイムズの記者をしていたジャーナリストの上杉隆氏によると、ニューヨークタイムズは訂正欄に1ページを割き、さらに「ニューヨークタイムズを批判する記事」も紙面に載せているということで、そういったさまざまな意見が飛び交うところに情報を出していた上杉氏は、批判ということについて次のように述べていました。

「批判があるというのはとても大事なことなのです。『批判=攻撃』だと思う人が多いとは思いますが、実は『批判=情報』なんです」

上杉氏は、批判を聞き逃さないことが、重要で正確な情報を得るために大切だと言いますし、きっとどの世界でも、正しいことというのは批判的な目を持つことで掴めるのに間違いないのでしょう。

企業の広告掲載も商品提供も拒みつづけ、自分たちでそろえた商品を使ったテスト結果をもとに、本当によいものの情報を発信し続けた「暮しの手帖」。その初代編集長 花森安治は、戦時中に「欲しがりません勝つまでは」などの戦争スローガンに関わった自身の経験を振り返り、次のように語っていたそうです。

「ボクは、たしかに戦争犯罪をおかした。言訳をさせてもらうなら、当時は何も知らなかった、だまされた。しかしそんなことで免罪されるとは思わない。これからは絶対だまされない、だまされない人たちをふやしていく。」

「ぼくは、ジャーナリストの端くれである」とも言っていた花森が率いる商品テストチームは、「おすすめできるものはひとつもなかった」という結果まで掲載したそうですが、のちにソニー創業者の盛田昭夫は編集室を訪れ、「日本の製品が世界のトップレベルになった理由のひとつは、この商品テストだよ」という言葉をかけたと言います。

昨今、日本を丸ごと賞賛するテレビ番組が乱立していますが、花森は、暮らしにも批評があるべきで、繰り返し批評を受けた上に「知恵」ができあがると考えました。

「ちょっと、それは違うのではないか」と怒ること、怒られることは、もっともっと表立って大事にされるべきコミュニケーションなのかもしれません。

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