人に嫌われないように努力すればするほど、どういう訳かそれがアダになるという経験をしたことがある人は少なくないのではないでしょうか?
AKB48や乃木坂46のプロデューサーとして知られている秋元康さんによれば、一般人に限らずタレントでもNHKなどの「好感度ナンバーワン」に選ばれたりすると急に面白くなくなるのだそうで、中途半端に好かれるよりもむしろ嫌われている方がよっぽどマシなのだと言います。
と言うのも、人は誰かを批判しようとする時、まったく知識ゼロの状態では批判できないため、批判するためにはその人の事をある程度知っておく必要がありますが、それはその人に対して興味があることの裏返しでもあるからです。
日本一嫌われている芸能人として知られているNON STYLEの井上さんによると、人が持っている“好き”という感情の反対は“嫌い”ではなく「無関心」なのだそうで、嫌われていることはある意味チャンスなのだとして次のように述べています。
「僕のことを嫌っている人は、僕のことにかなり興味をもってくれてます。わざわざ文句を言ってくるような人なら尚更です。僕の理論では『好き』と『嫌い』は表裏一体で、キッカケがあれば簡単にひっくり返る。メンコと同じようなもんで、ちょっとの力でひっくり返せるチャンスがあるんです。」
ただ、「長いものに巻かれろ」とか「朱に交われば赤くなる」といった言葉があるように、村社会の日本では集団意識が強く、自分の所属する組織から嫌われると生きていけなくなるため、みんな人から嫌われることを極端に恐れているのが現実でしょう。
そんな中、タレントの千原せいじさんは、世間のたいていの人たちに嫌われたところで普通は人生にそれほど大きな影響が出ることはなく、むしろ自分の人生を大きく左右するような人間というのは冷静に考えれば驚くほど少ないと述べていました。
実際、世間の人に嫌われて生きていくことが出来なくなるほど困るということは現代社会ではまずないでしょうし、むしろ人から嫌われたらラッキーぐらいに思って暮らしている方が気は楽なのかもしれません。

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