Good Life Journal

日常生活における「疑問?」を「確信!」へ

仕事も生活も環境がすべてを決める「結果にコミットできない」原因は圧倒的な孤独。

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アイドルグループAKB48のメンバー兼総監督を長年務め、昨年惜しまれつつもグループを引退した高橋みなみさんは、第7回AKB48選抜総選挙の際に、次のように宣言しました。

努力は必ず報われると、私、高橋みなみは、人生をもって証明します。ゆっくりと感情を込めて、涙ながらに訴える高橋さんに心を動かされ、明日から自分も頑張ろうと決心し、仕事や学業に精を出して、ずっとやりたかった新しい趣味に挑戦してみたり、ダイエットを始めてみた、なんていうファンの人も多かったのではないでしょうか。

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↑何かをやり遂げた人を見ると、自分も同じようにできるのではないかと考える

しかし、鳥が重力に逆らって飛び続けるのに多くのエネルギーを使うように、人間は何か新しいことを始める時には、今までの習慣から抜け出し、新たな習慣として定着させるまでは、普段より多くのエネルギーを必要とするそうです。

人間の脳は、遭難して食料が手に入らなくなるといったような万が一の事態に常に備えています。

つまり、エネルギーを可能な限り保存するようにできているので、次第に余計なこと、習慣に抗って通常より多めのエネルギーを消費することを止めるようになり、新しいことを始めようとしても残念ながら9割の人が3日坊主になってしまうというデータもあります。

確かに、強靭な意志の力で成功を勝ち取る人も稀に存在しますが、心がけを良くすることに力を注ぐよりも、周りの環境を変えることにエネルギーを費やしたほうが、自分の行動を変えることができるのです。

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↑応援してくれる人を裏切れないという罪悪感が「結果にコミットする」

「結果にコミットする」というキャッチフレーズと、トレーニング前の肥満気味で暗い表情で立っている状態から、トレーニング後の引き締まった美ボディで自信に溢れた顔へと一瞬でチェンジさせる印象的なCMで話題となったライザップの注目すべき点は、そのトレーニング方法ではなく、従来の概念を超えた特別なトレーナーの存在でした。

ライザップ事業の発案者である瀬戸健氏は、ダイエットが続かない大きな理由として、一人で取り組まなければいけないという点に着目し、挑戦する人に寄り添い、技術面や健康面だけでなく、メンタル面もサポートしてくれるトレーナーの重要性に気づいたといいます。

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↑ダイエットが続かない一番の理由は孤独

実は、瀬戸氏は高校時代の恋人のダイエットを手伝い20kgも減量させた成功体験があり、ダイエットをしている本人とパートナーとの間に信頼関係が築けると、「こんなに応援してくれている人を裏切ることはできないな」と、滅多なことでは諦めなくなるのだそうです。

また、人間は親しい人と似たような行動をすることが研究でわかっていて、普段から体型維持に抜かりのないトレーナーの側にいることで、自然とワークアウトを継続できるのでしょう。

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↑期待してくれる人をがっかりさせるのは、ダイエットよりも辛い

何か新しいことにチャレンジをする際に、友人や家族は最大の協力者となってくれることが多いのですが、出る杭は打たれるといった言葉もあるように、周囲の人たちの常識と少し違った行動をしたがために、突然、目の敵にされてしまうこともあります。

例えば、元お笑い芸人の西野亮廣さんは、苦手分野を捨てて自分の武器を生かせる現場に集中しようと、あまり得意ではなかったトーク番組にひな壇芸人として出演することを断っていました。

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↑ひな壇芸人として自分がいるのが我慢ならなかった

しかし、先輩芸人から「西野のこういうところ、嫌いやねん。みんなやってるんだから、やれや」と彼なりの考え方を否定され、気がつけば芸能界で最も好感度の低い男となってしまっていたそうで、中でも一番ショックだったのが、先輩たちが持っている常識的な芸人像を押し付けられたことだったそうです。

そんな西野さんは、「なぜ芸人なのに絵本を描いているんだ?」という批判が面倒くさくなり、現在では肩書きを絵本作家に変更することで芸人中心だった周囲の環境を変え、芸能活動を継続しつつも、昨年の10月に発売した絵本「えんとつ町のプペル」が大ヒットしたり、ニューヨークで絵画展を開くなど活躍の場を広げています。

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↑物事を個人ではなく、周りの環境のルールに少し絡めるだけで、成功率は格段に上がる

面白いことに、人間は同じ論理力を求められているにも関わらず、問題文が数字と文字だけで作られた場合よりも、問題文がコミュニティ内の約束事にからめて具体的に作られた場合の方が正解できる人が多い、ということが分かっています。

まず、数字と文字だけで作られた問題文は次のようになっています。

<問題①>
表に英字、裏に数字の書かれた4枚のカードがあります。2枚を表向きで、残りの2枚を裏向きに下の写真のように並べます。「表側が母音であれば裏側は偶数である」というルールが守られていることを確認するためには、少なくとも何枚のカードをひっくり返さなければいけないのでしょうか?

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↑数字と文字だけで作られた問題文

正解は2枚で、「E」と「7」をひっくり返すと、「表側が母音であれば裏側は偶数である」というルールが守られていることが確認でき、だいたい2割くらいの人が正答できるそうです。

次に、この問題文の数字を年齢に、文字をビールとコーラに置き換えてみます。

<問題②>
飲み物を飲んでいる4人がいます。一人目の人はビールを飲み、二人目の人はコーラを飲んでいて、三人目は22歳の男性で四人目は13歳の少女でした。「アルコールを飲んでいいのは20歳以上」というルールが守られていることを確かめるためには、少なくとも何人の飲み物と年齢を確認しなければいけないでしょうか?

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↑身近な守るべきルールにからめて具体的にした問題文

正解はこれもまた2枚で、「コーラを飲んでいる二人目」は何歳でも構いませんし、「22歳の男性」は何を飲んでも許されているので、「ビールを飲んでいる一人目」と「13歳の少女」の年齢と飲み物を確認すれば、4人全員が「アルコールを飲んでいいのは20歳以上」というルールが守られているのが確かめられます。

このように、問題文を社会的なルールにからめて具体的に作った場合は、問われている論理力が同じにもかかわらず、半数以上の人が正答できるようになったのだそうです。

このような実験と、集団で社会生活を行うことで生存競争を勝ち残ってきた人類では、守るべき決まりごとを守っていない人がいると全体の不利益につながるといった考察から、人類はコミュニティ内での常識とは違った行動をする人を見つける能力が進化してきたことがわかってきました。

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↑人間は長い経験から「周囲の環境を乱す者=不利益に繋がる」という遺伝子が身体の中に刻まれている

このように常識破りな人を見つけることを得意とする人類が、さらにそういった特性を強めていった結果、日本で生まれた空気の読めない人を示すKYといった言葉です。

こうして空気を読むことを強要されて本音を話さなくなった現代の若者たちの間では、毒を吐くためだけに偽名のSNSアカウントを作ったりすることが一般的になり、実際にフェイスブック上では実に10パーセントものユーザーが偽名で登録されているのだと言います。

そうした傾向はネット上だけでなく現実世界でも起きているようです。最近は互いに励ましあって就職活動をするためにグループを作る学生が多いのだそうですが、そのグループ内で内定を受け取る人が現れると、互いを助け合うはずのグループが影で悪口を言い合うだけの集まりになってしまうこともあると言われています。

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↑強制されたストレスはWeb上の仮想世界に流れていく

「道徳」が義務教育に導入されてから半世紀以上たちますが、いじめの数は一向に減ることはなく、自殺者に至っては増加傾向にあることに業を煮やした教育委員会は、さらなる子供達の心の充実を図るために、2014年に「道徳」を特別な教科として学校教育の要におくという学習指導要領の改正を決めました。

しかし、人類学者の長谷川眞理子さんは「お説教で解決するなら政治はいらない」と、道徳教育の無力さを語ります。

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↑年齢も立場もごちゃ混ぜなコミュニティの方が争いは起きにくい

いじめは子供達の心が荒廃したため、最近になって多発している現象ではなく、どの時代のどのようなコミュニティにも起こりうるもので、解決のために重要なのは、いじめをしても得にならない環境を作ることなのだそうです。

例えば、自然と序列が生まれる社会ならば、無理に差別する必要がなく、いじめが起こりにくいという理論から、長谷川さんは年代別ではなく、全学年をごちゃ混ぜにしたクラスを提案しています。

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↑「独立」ではなく、しっかり「自立」して、いつでも環境を変えられるようにしておく

前述の元お笑い芸人の西野さんは以前、ある番組でディレクターの失礼な言動に呆れて収録中に帰ったことを、あるタレントさんから「私だったら我慢して帰らない」と批判されたことがあります。

しかし、西野さんは「帰らないんじゃなくて、帰れないんじゃないの?」と、テレビ出演からしか収入を得ていないであろうタレントさんが、ディレクターやプロデューサーに嫌われると仕事がなくなり、収入源がなくなってしまうという環境に、行動が縛られていることを指摘しました。

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↑金銭を一つの環境に依存してしまうと、その環境から抜け出せなくなってしまう

その一方で、「西野亮廣エンタメ研究所」という有料オンラインサロンを運営している西野さんは、ある一定の収入源がテレビ出演以外にも確保されているため、大御所の方に向かって自分の思ったことを意見したり、番組的に「美味しい」と言わなければいけない場面でも、美味しくないと思ったらそのまま思ったことを伝えるなど、プロデューサーの意向に逆らうような行動もできるのだそうです。

彼のように、メインの仕事だけでなく別に収入源を確保したり、特定のクライアントさんに依存しすぎないようにすると、一つの仕事を失った時のリスクを下げることができるため、周囲の意見に左右され過ぎずに、自分の判断基準で仕事をすることができるのだといいます。

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↑しっかり自立していないと環境を変える機会すら無くしてしまう

バラエティ番組で耳にする、ADや笑い屋と呼ばれる職業のおばちゃん達の無理やり出したようなしらじらしい笑い声を不快に思う人は多いと思いますが、なんとそういった笑い声でも流すと、視聴者の笑う回数と時間が増えるという実験結果が出ているように、人は周囲の人間関係や状況などで行動が簡単に変わってしまいます。

しかし裏を返せば、周囲の環境を変えることで、例えばダイエットを続けるためにイケメンのトレーナーがいるジムに通うなど、うまく周りを自分の好みに合わせて整えることで、自分の望むような影響を自分の行動に与えてくれるのです。

ダイエットや早起きなど身近なことから、起業などの人生を変えてしまうようなことまでも、何か行動に移してみようと思ったら、まずは周囲の環境を整えることから始めてみてはいかがでしょうか。

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