皆さんは、5つの仕事をすべて70点のクオリティーで仕上げるのと、1つの仕事を300点のクオリティーで仕上げるのとでは、どちらの方が価値があると思いますか?
もちろん、これは時と場合によるとは思いますが、世の中の仕事の価値は希少性で決まると言われます。
つまり、70点の仕事ができる人は世の中にたくさんいたとしても、300点の仕事ができる人はなかなかいませんから、5つの仕事をすべて70点でこなすよりも、1つの仕事を300点で行った方が、世の中的には価値があると言えるかもしれません。
「より良く、より少なく」の思考を中心に書かれたグレッグ・マキューンさんの「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」という本をご紹介させて下さい。
皆さんも、お気づきだとは思いますが、ここ10年、20年で世の中の情報が爆発的に増えています。
仕事をしていく中でも、お客さん、上司、すぐにやらなければいけない仕事から、すぐやる必要ではないけれど、ものすごく重要な仕事まで、一体何が一番重要なことなのかがどんどん分かりにくくなってきていますよね。
このような状態で、優先順位がはっきりしないまま仕事を続けていくと、60点、70点のクオリティーの仕事が次々と生まれ、1つの仕事の質が下がってしまいます。
1つの仕事の質を上げていくためには、もっとわがままにNOを宣言して仕事を断るという気持ちも大切です。
中途半端に仕事を引き受けて、いま集中している仕事の質が下がってしまうようであれば、しっかりと自分の意見を主張するのが真のプロフェッショナルの姿だと言えることでしょう。
世界最高の料理人と言われるスペイン人のフェラン・アドリアさんのレストランは年間200万件の予約希望者が殺到するそうですが、1日50人しか受け入れず、なんと1年の半分は店を閉めてしまうと言います。
お店を閉めている6ヶ月間は常に新しい料理を研究するための時間として使うというのですから、常に仕事の質を上げていくためには「より良く、より少なく」の意識を持って仕事をすることが大切になってくるんですね。
仕事を断る勇気を持つことも大切なんですよ。