皆さんはセールスの一番の極意は何だと思いますか?営業の方は訪問数を増やしたり、クロージングの仕方を徹底的に学ぶと仰るかもしれませんね。
確かに訪問数を増やしたり、クロージングの方法を学ぶことは大切ですが、やはり一番のセールスの極意は既存のお客さんからの紹介なのではないでしょうか。
名古屋にあるレクサス星が丘店は大きな改革ではなく、本当に小さいことをコツコツやることで信頼関係を築き、トヨタの高級車レクサスの年間受注台数のトップにまで登りつめました。
そのレクサス星が丘店について書かれた「NO.1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡」という本をご紹介させて下さい。
実際に自分の目で見たわけではないのですが、レクサス星が丘店の入り口には一流ホテルのドアマンのような身なりをした男性が立っていると言います。そして、この男性は驚くことにお店の前をレクサスが通過すると必ず深々とお辞儀をするのだそうです。
なんとこの男性は店の前を通過するすべてのレクサスのオーナーさんに対してお辞儀をしているため、1日1000回以上、1年間に24万回お辞儀をしていることになるんですね。
ついつい営業の仕事をしていると、月の目標や次のセールスのことばかりが気になって、今日契約してくれたお客さんのことをおろそかにしていませんか?
確かにモノやサービスが売れにくく、どこも値下げやキャッシュバックなど様々な方法で顧客を獲得しようとしている中で、お辞儀ひとつで売上が上がれば苦労しないと思うかもしれません。しかし、言葉を一言も述べることなく、相手に感謝の気持ちが伝わることが本当のコミュニケーションなのです。
よくビジネス書などを見ると、お客さんを驚かせたり、感動させたりすることが大切だと書いてありますよね?もちろん、毎日、毎日お客さんを感動されられれば、それに越したことはないでしょうが、どんなことでも結局は長続きしなければ何の意味もありません。
私は皆さんに「サプライズ」よりも、コツコツ行う「プラスワン」を行うことで、お客さんの信頼を獲得してほしいと考えています。お辞儀でも笑顔でも、お客さんの名前を暗記するといった簡単な気遣いでも、本当のコミュニケーションとは従来、すべて無料で、誰にでもできることなんです。
余談ですが、このレクサス星が丘店の男性はあの村上春樹さんの小説にも登場したことがあるそうです。やはり、本当の一流の方は人間が生きていく上で何が大切なのかをしっかりと理解しているのかもしれませんね。